(Hine's 兄さん) 徒然雑記

不定期更新ですが、徒然に思うコトを書きとめてみる

台湾はすでに独立国家

侵略の危機にさらされているコトが、明白な台湾なのですが、
この度、蔡英文総統が、「ヘリテージ財団」(米保守系シンクタンク)の会合に
ビデオ中継で登場しました。
ここで蔡英文総統は、中国の習近平国家主席が「一国二制度」の形で
中国と台湾の統一を求めていることについて、
「中国の罠、いずれ一国になることは香港の事例が物語っている」と訴えました。


さて、中国共産党政権は、台湾という土地を支配した歴史がないにもかかわらず、
「台湾は中国の一部」と主張しています。
この主張がどれほど危険であり、また、この主張を認めた場合、
台湾が武力侵攻された時に、「内政干渉」という壁に阻まれ、
国際社会は台湾の人々が弾圧されるのを、ただ傍観するだけになってしまう。


台湾や日本などでは「台湾は独立すべき」という話しをよく聞きますが、
この主張の前提には、なんとなく「中国から独立する」という雰囲気があります。
ところが、共産主義政府が台湾を支配したことは、かつて一度もないハズ。
台湾は日本の支配下にあったことを除けば、常に独立していました。


なので、今更、台湾は「独立を主張」する必要はないと思います。
もうすでに、台湾という国自体が『別の国家』として成長しています。
この国家は中国ではなく、どうみても別の国家。
「独立する」という言葉を使えば、中国に武力行使の口実を与える危険性もあります。


つまり、「これから独立する」という主張は、
中国側に「国内の独立派を鎮圧する」という口実を与え、
台湾への武力行使に正当性を与える危険性があるからです。
そうなると、アメリカなどの国々の介入も「内政干渉」という壁に阻まれ、
台湾を支援できなくなる可能性が高くなります。


これに対し、「独立する必要はない、独立した国家である」という前提があれば、
中国の台湾への武力行使が「他国への侵略」となり、中国は手を出しにくくなります。
同時に、アメリカなどの国々も「ある国の侵略からある国を守る」という普遍的な
大義名分ができ、介入にも正当性が出て台湾を守れます。


台湾の人々が中国共産党に弾圧されるのを傍観することにならないためにも、
「台湾が独立国である」というのは、「一つの考え方」というものでなく、
厳然とした事実であることを、日本人も台湾人も認識した方がいいと思います。