(Hine's 兄さん) 徒然雑記

不定期更新ですが、徒然に思うコトを書きとめてみる

台湾に申し訳ない気がする

台湾 祭英文総統の日本語ツイート。
日本人なら、これには励まされる。

さて、中国共産党は2021年の立党100周年までに、
台湾侵略を狙っているコトは多くの人たちの認識となっています。
そもそも、これらを見過ごして、というか見て見ぬフリをしてきたというか、
まぁ、傍観してきたのは、アメリカの態度にあったと思います。


良くも悪くもアメリカが、その役割を果たしてきたというコトです。


1945年、日本は敗戦を迎えました。
連合国軍総司令部(GHQ)は、日本が統治していた台湾や満洲について、
この地に日本が造ったインフラなどさまざまなものを、
蒋介石率いる国民党に接収させました。


その後、中国大陸では、蒋介石率いる国民党と、毛沢東率いる共産党の内戦が激化。
次第に、共産党が優位になり1949年の春ごろ、蒋介石は、首都だった南京から、
政府や軍の機能を台湾へ移動させます。
と、その同時期にアメリカのトルーマン政権は『中国白書』を出し、
今後アメリカは、中国政策において、蒋介石の国民党を中心には考えないと発表します。その2カ月後の同年10月、毛沢東が北京で「中華人民共和国」の建国を宣言。
アメリカという後ろ盾を失った蒋介石と、勢いづいた毛沢東との明暗が別れる。


そして、1951年9月、日本は、アメリカやイギリスなど48カ国と
サンフランシスコ講和条約を結び、独立を回復しますが、
この場に「中国」の参加はありません。
なぜなら、日本と講和を結ぶべき「中国」の代表について、
「台湾の中華民国である」というアメリカと、
「中華人民共和国である」というイギリスの主張が対立していたから。


日本の敗戦後、イギリスは再び香港の統治を続けるために、
1950年1月、西側陣営としてはもっとも早く、中華人民共和国を「国」として
承認していたという背景があります。
そのため、サンフランシスコ講和会議の時点では、
日本がどちらを「中国」の代表とするかは、独立後に日本自身で選んでください、
という話しになったワケです。
そんな経緯もあり、1952年4月に日本は、アメリカの後押しもあり、
中国大陸で実際に戦った、蒋介石率いる中華民国と「日華平和条約」を結びます。
これで、法的にも日中戦争が終わったというコトになりました。


ところが1969年、アメリカに誕生したニクソン政権は、
泥沼化していたベトナム戦争を決着させるためとか、
また、冷戦で対立するソ連をけん制するためにという理由で、
「中華人民共和国」を取り込むコトへ舵をきり始めます。


1971年7月には、ニクソン大統領が翌年に訪中することを発表。
1971年10月には、毛沢東率いる中華人民共和国を国連の安全保障理事会の
5つの常任理事国の1つとして迎え入れ、「中国」の代表として承認し、
蒋介石率いる「中華民国」を国連から追放する決議を進めます。


これに慌てたのが日本、で、早々に1972年、日中国交正常化を行います。


元々、1860年代に南北戦争という内戦が起きたアメリカは、
欧州諸国が進めていたアジアの植民地化に乗り遅れていたため、
中国大陸の権益を得たいと考えていました。
これに対して、日本は1868年の戊辰戦争という内戦を経て、明治新政府を樹立。
ロシアの軍事的脅威をはね返すために、日清・日露戦争を戦い、
朝鮮半島や台湾などに勢力圏を広げ、ソ連の共産主義拡大を防ぐために、
中国東北部での満洲国の建国などを後押ししました。


アメリカをはじめとする連合国は、今もなお、連合国と日本・ドイツ・イタリアの戦いを「民主主義対ファシズム(全体主義的な国家主義)」の戦いであると認識しています。
ところが、第二次大戦後、ソ連と中国で共産主義が広がり、
両国でそれぞれ数千万ともいわれる国民の命が失われ、
周辺国にも軍事的脅威を与えてきたことを考えれば、
その両国と戦った日本に原爆を落としたアメリカが間違った判断をしたのではないか、
というコトになります。
そもそも日本は共産主義の南下を防いでいた1面もあるワケで、理解できなかった
欧米諸国は、既得権益にしか目が向いてなかったのかも知れません。


それに、当時のアメリカ大統領ルーズベルトが、かなりの人種差別的な人であったと
いうコトもありますが、今では考えられないような、人種差別的な考え方というか、
人種差別が常識であった時代の話しですから、間違いを犯しても不思議ではない。
だからといって、それが罪にならないかと云えば、そうではない。
歴史を俯瞰すれば、アメリカ歴代政権の中国政策に間違いがあったのは事実です。


戦後、70年間もの良好な関係からみれば、アメリカのほうも、
『先の大戦において、フェアでなかった面』
『日本のなかにも、防衛戦としての正義があった面』などを、
しっかり認める時期が、そろそろ来ているし、そのあたりを認めなければ、
中国や韓国や北朝鮮の認識に対して牽制することはできないし、
『正しい見解とは何なのか』がわからないくなる、というか辻褄が合わない。


現在のトランプ政権は、軍事独裁の中国を封じ込めるために貿易戦争を仕掛け、
対中政策には厳しい態度をとっています。
日本も積極的に手を貸さなければならないところですが、
なにせ、グローバリストがその大半を占めるのが日本の政治家です。
本来、そうした日米関係を強化する中で、日本はアメリカに対し、
「正しい歴史認識」について、しっかりと向かい合わなければならないと思うのですが、
何を読み間違えたのか中国の顔色を見ている状態、これえ~のか(笑)。


台湾に申し訳ない気がする。