(Hine's 兄さん) 徒然雑記

不定期更新ですが、徒然に思うコトを書きとめてみる

何故、逆走するかな

10月に中国へ訪問した、安倍首相。
約3兆4000億円で通貨スワップ協定の再開を合意。
500人財界人を引き連れ、中国政府による一帯一路構想への協力に意欲を示す。


アメリカではホワイトハウスの方針に財界から抵抗が起きていますが、
日本では首相自ら"財界の抵抗"を支援する。
目先の利益が手に入れば、中国が軍事拡張を続け他国を圧迫していても、
自国民を蹂躙していても関知しない。


後年、愚策として取り上げられることは間違いないと確信しますが、
来年の消費増税前になんとか経済的に底上げしたいとの思いからの
行動であるとしか見えない。
中国企業との50を超える覚書を交わしたというが、
アメリカから見れば「米中貿易戦争」で日本は中国側につくと
宣言したに等しいのではないかと思う。


アメリカ国防総省が「一帯一路は中国の軍事戦略である」
とまでハッキリ言っているのだがそれを理解してのコトなのか?


安倍首相は13日から15日にかけて、東アジアサミットに出席する。
で、シンガポールを訪れプーチン露大統領と首脳会談を行う予定。
ここで注目されるのは「日露平和条約」について、
すでにボールは投げられている。
9月にウラジオストクで開かれた「東方経済フォーラム」で、
「前提条件なしで、年内に平和条約の締結」とプーチン大統領が提案した。
ところがその後、安倍首相はプーチン大統領に「受け入れ難い」と伝えたという。


今の日本を取り巻く環境を見渡すと、
中国や北朝鮮から核ミサイルを向けられた危険な状況にある。
ロシアを味方につけられるか否かは、国民の運命を大きく左右するのだが、
それとも、ロシアより中国を選びたいのか?


トランプ政権が貿易戦争による「兵糧攻め」
中国の経済力・軍事力を弱めようとしている最中に、
安倍首相が北京を訪れ、習近平国家主席との首脳会談で
経済関係を強化を約束した、このコトをロシア側から見ると、
"日中でアメリカの経済制裁をブロックしようとする筋違いな行動"
ではないかと見られている。


中国によるウイグルやチベットなどでの人権・宗教弾圧、
南シナ海の軍事拠点化などが国際的に問題視されている今、
日本は、アメリカ、ヨーロッパ、ロシアと協力し、
四方から中国を包囲し、民主化を促し、世界平和の実現に貢献すべきではないのか。


共産主義の脅威やシベリア抑留などの歴史から、日本人にはソ連(ロシア)への
警戒心が残っているのかも知れない。
現在、ロシア人の8割がロシア正教を中心に信仰を持っていて、
もはや共産主義国家ではないといっても、
無神論国家の日本人にはピンとこないコトが要因でもある。
ロシア人は、日本との友好関係は「重要」「どちらかと言えば重要」と考える人が
合わせて97%、ロシア国民のほとんどが日本を重要な国と位置付けている。


実は、「中国にとって、米露と組んだ日本は怖い」というのがプーチンの考えで、
北方領土についても、
"昔、合意しているから、少なくとも二島は任期中に返したいと思っている"
北方領土に暮らすロシア人には気の毒なのだが、ロシア人は北方領土に興味は無い。
日露平和条約を結べば、その後、いくらでも話し合える。


戦後70年以上が過ぎ、
今では世界最高に超危険な国は、誰が見ても中国。
この唯物論・無神論を国是とした軍事独裁国家を封じ込めるために、
”保守であると自負する” のであれば早期にロシアと平和条約を結ぶ方がかしこい。